「切手は手元にあるけれど、この封筒を送るために必要な切手代はいくら?」
メールやSNSの普及もあってか、普段めっきり触れることが少なくなった封筒や切手。
たまに手紙や書類などを送る機会があると、一体どの封筒にいくらの切手が必要なのか悩んでしまいますよね。封筒も切手もいろいろな種類があってちょっとややこしい…。
多めの切手を貼ってしまったらもったいないし、反対に、切手代が不足していては郵送してもらえないことも。
そこで、封筒と切手代の仕組みを徹底解説します!ポイントは封筒のサイズと重さ。一度押さえてしまえば簡単ですよ。ぴったりの切手を封筒に貼って、無駄なく確実に送り届けましょう!
封筒のサイズや重さ毎にかかる切手代
切手代を決める基準となるのは、封筒のサイズと重さです。
「距離は関係ないの?」と思いますよね。そうなんです。切手代に距離は関係ありません。
ご近所に手紙を送っても、北海道から沖縄へ書類を送っても、同じ範囲のサイズと重さの封筒なら、切手代は全国一律なんですよ。
- サイズ
- 重さ
※上記基準が同じなら、切手代は全国一律
郵便物は、サイズによって『定形郵便物』と『定形外郵便物』に分類され、その中で、さらに重さによって切手代が定められています。
郵便物のサイズと重さによる切手代を下記の表にまとまめました。
郵便物の種類 | 重量 | 切手の料金 |
---|---|---|
定形郵便物 | 25g以内 | 82円 |
50g以内 | 92円 | |
定形外郵便物(規格内) | 50g以内 | 120円 |
100g以内 | 140円 | |
150g以内 | 205円 | |
250g以内 | 250円 | |
500g以内 | 380円 | |
1kg以内 | 570円 | |
2kg以内 | 取扱い無し | |
4kg以内 | ||
定形外郵便物(規格外) | 50g以内 | 200円 |
100g以内 | 220円 | |
150g以内 | 290円 | |
250g以内 | 340円 | |
500g以内 | 500円 | |
1kg以内 | 700円 | |
2kg以内 | 1,020円 | |
4kg以内 | 1,330円 |
定形郵便物?定形外郵便物?なんだかあまり聞きなれない言葉ですよね。
封筒の切手代を正しく把握するためには、『定形郵便物』と『定形外郵便物』の違いを理解することが大切なんです。
そこで、この2つの違いを詳しくご説明していきますね。
一般的な82円や120円で送れる重さや厚さについては『82円切手・120円切手で送れる重さは何グラムまで?封筒のサイズや厚さを解説!』の記事でも解説しています。
定形郵便物
定形郵便物とは、重さ・サイズともに一定の範囲に収まる郵便物のことです。
日本郵政の定める定形郵便物の条件は次の通りです。
- 重さ:50g以内
- サイズ:(最小)縦14cm×横9cm ~ (最大)縦23.5cm×横12cm×厚さ1cm
すでにご紹介した通り、切手代は上記の範囲内で重さによって定められ、定形郵便物のうち、25g以内なら82円、50g以内なら92円となりますよ。
- 25g以内:82円
- 50g以内:92円
定型郵便物なら、全国どこへでもかなり割安で送れますよね。
定形郵便物は長方形が必須
ちなみに、日本郵政の『よくあるご質問・お問い合わせ』に記載の通り、定型郵便物は、必ず長方形であることが条件とされています。
- 郵便物の形:長方形
サイズと重さが定型郵便物の範囲内であっても、長方形ではない郵便物は定形外郵便物として扱われることになります。定型郵便物と定形外郵便物では、切手代が変わるので注意しましょう。
定形外郵便物
続いて、定形外郵便物についてみていきましょう。
定形外郵便物とは、すでにお話した定型郵便物の条件に収まらない郵便物のことです。定形外郵便物の中でも、さらにサイズと重さによって、『規格内』・『規格外』の2つに分類されます。
- 規格内
- 規格外
少しややこしいですよね。日本郵政の定める定形外郵便物『規格内』と『規格外』の条件について、次の表で確認していきましょう。
定形外郵便物 | ||
---|---|---|
規格内 | 規格外 | |
重さ | 1kg以内 | 4kg以内 |
サイズ(最大) | 縦34cm×横25cm×厚さ3cm | ①縦:60cm②『縦+横+厚さ』が90cm ※①・②の両方を満たす |
サイズ(最小) | ①円筒形または似た形のもの (円形部分直径:3cm、筒の長さ:14cm以上) ②縦14cm×横9cm |
規格内は、サイズが縦34cm×横25cm×厚さ3cm以内で、重さが1kg以内のもの。この範囲を超える郵便物は、規格内として送ることができません。
また、規格外は、サイズが縦60cm以内で、かつ、『縦+横+厚さ』の合計が90cm以内のもの。さらに、重さが4kg以内とされています。
定形外郵便物の切手代も、上記の範囲のうち重さによって金額が定められています。もう一度下記の表で確認しておきましょう。
郵便物の種類 | 重さ | 切手の料金 |
---|---|---|
定形外郵便物(規格内) | 50g以内 | 120円 |
100g以内 | 140円 | |
150g以内 | 205円 | |
250g以内 | 250円 | |
500g以内 | 380円 | |
1kg以内 | 570円 | |
2kg以内 | 取扱い無し | |
4kg以内 | ||
定形外郵便物(規格外) | 50g以内 | 200円 |
100g以内 | 220円 | |
150g以内 | 290円 | |
250g以内 | 340円 | |
500g以内 | 500円 | |
1kg以内 | 700円 | |
2kg以内 | 1,020円 | |
4kg以内 | 1,330円 |
定形外郵便物、さらに規格外になると、切手料金が一気に高くなりますよね。安く抑えるコツは、何よりもサイズと重さをきちんと測ることですよ。
中身に対して無駄に大きな封筒を使ってしまったり、1gでも範囲を超えてしまったりすると、定形郵便物から定形外郵便物へ、規格内から規格外へと変わり料金が上がってしまいますので注意してくださいね。
定形外郵便物の形は自由
ちなみに、定形外郵便物は、サイズと重さが定められた範囲内であれば、長方形の封筒でなくても送ることが可能です。
- 郵便物の形:長方形以外もOK
円筒型・星型・ハート型などといった郵便物は全て定形外郵便物として扱われ、重さ・サイズに合った切手代が適用されますよ。
定形外郵便の送り方は『定形外郵便の送り方|郵便局やコンビニから送る為に事前に知っておきたいことまとめ』の記事にて詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。
もし封筒に貼る切手代が料金不足だった場合
「切手代が足りてなかったかも…。」すでに見てきた通り、封筒のサイズや重さによって金額が細かく定められ、慣れるまでは少しややこしい切手代。
ポストに投函してから、切手代がちゃんと足りているのか不安になることもありますよね。
もし、封筒に貼った切手代が料金不足だった場合、その封筒はどのように扱われるのでしょうか。そして、そんな時どのように対処すればよいのでしょう。
続いては、そんな気になる『?』をすっきり解決!切手代が料金不足だった時の封筒の行方と、その対処法について詳しくご説明します。万が一の時にも慌てず対応できるよう、しっかり把握しておきましょう。
料金不足の封筒の行き先
『日本郵政のホームページ』に記載の通り、切手代が料金不足だった郵便物は、下記のいずれかの方法がとられています。
- 受取人に届く前に差出人に返送される
- 受取人に届いて、受取人が不足額を支払う
- 受取人が不在の場合や支払いを拒否した場合は、差出人に返送される
切手代が料金不足だった場合、どうして差出人に戻ってくるケースと、受取人に届いてしまうケースがあるのでしょう。実は、差出人の氏名・住所、そして、どこで投函したかが封筒の行く先を決めるポイントとなっているんですよ。
それでは、料金不足の封筒の行く先についてもう少し深く掘り下げていきましょう。
封筒に差出人の氏名・住所が記載されている場合は差出人へ
封筒の切手代が料金不足の場合、差出人の名前・住所が記載されていれば、基本的に差出人の元に返送されます。
- 封筒に差出人氏名・住所の記載がある場合:差出人へ返送
この場合は、戻ってきた封筒に不足分の切手を貼って再度ポストに投函するか、郵便窓口へ持って行って不足分のお支払いをしてください。
封筒に差出人の氏名・住所が記載されていない場合は受取人へ
封筒に差出人の名前や住所が記載されていない場合、当然ながら差出人の元へ返送することができません。この場合は、受取人の元へ届けられ、切手代の不足分は受取人が支払うことになります。
- 封筒に差出人氏名・住所の記載が無い場合:受取人へ郵送
※料金不足分は受取人が負担
受取人に不足料金を支払わせることはとても失礼にあたりますよね。封筒には、差出人の氏名・住所を必ず記載するようにしましょう。
尚、受取人が不在だった場合や、不足分の支払いを拒否した場合、封筒は郵便局で一時保管された後破棄されます。
差出人の住所と投函したポストの集配管轄エリアが異なる場合は受取人へ
手紙や書類を送るのに、いつも必ず最寄りの郵便局やポストを利用するとは限りませんよね。仕事先や外出先から発送した場合、自宅から遠く離れたポストや郵便局を使うことになります。
差出人の住所と投函したポスト・郵便局の集配管轄エリアが異なる場合、料金不足の封筒は差出人の元へ返送されません。受取人の元へ届けられ、切手代の不足分は受取人が支払うことになります。
- 差出人の住所と投函したポストの集配管轄エリアが異なる場合:受取人へ郵送
※料金不足分は受取人が負担
例えば、東京都調布市に住んでいて、隣接する三鷹市のポストへ投函した場合についてみていきましょう。
住んでいる調布市の集配を担当しているのは調布郵便局です。そして、投函したポストのある三鷹市の集配を担当しているのは三鷹郵便局。
住んでいる住所(調布市)と投函したポスト(三鷹市)の集配管轄エリアが異なりますよね。
- 調布市在住:集配管轄は調布郵便局
- 三鷹市のポストに投函:集配管轄は三鷹郵便局
⇒封筒は受取人へ
このように、集配管轄エリアが異なる場合、差出人の氏名や住所がしっかり記載されていても、切手代が不足している封筒は受取人に届けられることになるのです。
尚、受取人が不在だった場合や、不足分の支払いを拒否した場合は、差出人の元へ返送されます。
この場合は、戻ってきた封筒に不足分の切手を貼って再度ポストに投函するか、郵便窓口へ持って行って不足分のお支払いをしてください。
郵便料金が不足した場合の受取人払いについては『郵便料金の不足した分の受取人払い方法とは?料金受取人払いと不足分の受取人払の違い』の記事で詳しく紹介しています。
料金不足の封筒を回収する方法
投函した封筒の切手代が不足していても、自分の元へ返送されるならあまり問題はありませんよね。
すでにお話した通り、待っていれば返送されてくるので、不足分の切手を貼るか、郵便窓口まで持って行って不足分の金額を支払えば再度郵送してもらえます。
問題なのは、自分の元へ返送されず、不足分が受取人へ請求されてしまう場合です。とても失礼にあたりますので、相手に届く前に料金不足に気づいた場合は、すみやかに封筒の回収手続きをしましょう。
封筒を投函したポストの管轄エリアへ電話する
料金不足の封筒を回収したい場合は、投函したポストの集配を管轄をしている郵便局にまず電話で問い合わせします。
- 封筒の回収方法:集配エリアの郵便局へ電話
その際、投函したポストの場所・投函した日時・差出人と受取人の氏名・住所などを伝えるとよりスムーズに対応してもらえますよ。
- 投函したポストの場所
- 投函した日時
- 差出人の氏名・住所
- 受取人の氏名・住所など
料金不足のため回収したい旨を伝えると、集荷した際に該当する封筒を局内で預かってもらえるので、後はその郵便局まで受け取りに行けばOKです。
封筒を受け取るには、次のような身分証明書が必要となりますので、忘れずに持って行ってくださいね。
- 免許証
- パスポート
- 写真付きの個人番号カードなど
封筒を受け取ったら、不足分を支払って再度郵送してもらいましょう。
切手料金の種類
ところで、切手の料金にはどれくらいの種類があるのかご存知ですか?
使う頻度の高い、62円切手・82円切手・92円切手くらいまでは把握していても、その他にはどのような金額の切手があるのでしょう?
実は、切手はかなり種類豊富。利用頻度の高い普通切手には、なんと19種類の切手が用意されているんです。切手料金の種類を把握しておけば、何かと便利ですよ!
そこで最後に、切手料金の種類について詳しくみていきましょう。
普通切手の料金は19種類
普通切手とは、郵便局で常時販売されている切手のことで、様々な郵便料金に対応した切手のほか、慶事用・弔事用の切手も用意されています。
現在、普通切手の料金には、次の19種類があります。
- 1円
- 2円
- 3円
- 5円
- 10円
- 20円
- 30円
- 50円
- 62円
- 82円
- 92円
- 100円
- 120円
- 140円
- 205円
- 280円
- 310円
- 500円
- 1,000円
切手は、必要な分の料金になるよう複数枚組み合わせて使うことができるんです。
手元に中途半端な金額の切手が残っていた場合も、これだけ豊富な料金が揃っていれば無駄にすることなく使えますよ。
例えば、日本郵政では度々郵便料金の改定が行われているので、50円切手や80円切手など、改定前に購入した切手が残っている場合もありますよね。
「50円切手、もう使えないのかな…。」と思いがちですが、そんな時は、30円と2円切手を買い足せばOK。定形郵便物が送れる切手料金に早変わりです。
- 切手は複数枚組み合わせて利用可
⇒50円切手+30円切手+2円切手=合計82円として利用可能
切手料金の種類を把握して、無駄なくもれなく切手を使っていきましょう!
また、切手には、普通切手のほか、特殊切手・ふるさと切手・グリーティング切手・オリジナルフレーム切手など、送っても、もらっても楽しくなるような様々なデザインが用意されているんですよ。
- 普通切手
- 特殊切手
- ふるさと切手
- グリーティング切手
- オリジナルフレーム切手など
切手の料金やデザインなどは『日本郵政のホームページ』に詳しく記載されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
切手の購入場所は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。
まとめ
郵便物は、サイズによって定形郵便物と定形外郵便物に分類され、その中で重さごとに切手の料金が定められています。
定形外郵便物は、さらに規格内と規格外に分けられるので、少しややこしく感じますが、一度押さえてしまえば簡単ですよ。
封筒のサイズと重さをしっかり測って、切手料金の間違いを防ぎましょう。
また、万が一、切手料金が不足したままポストに投函してしまうと、差出人氏名・住所が記載されていかったり、管轄エリア外のポストを利用した場合に、不足分が受取人に請求されてしまいます。
失礼にならないよう、切手料金には十分注意してくださいね!
不安な場合は、投函前に郵便局で確認してもらうと安心です。
料金分の切手をしっかり封筒に貼って、大切な手紙や書類を無駄なく確実に送り届けましょう!
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