ネットショッピングなどでよく目にする代引き。運送会社が商品の代金を集金してくれるので、商品を購入したら、後はお金を用意して届くのを待つだけ。
入金後に商品が届かないといったトラブルも回避できる、シンプルで安全な決済方法ですよね。
でも、これは購入者側の話。
最近では、オークションやフリマアプリなどによる個人間のやり取りが増え、個人で代引きでの取引をする機会も増えています。
「代引き発送でお願いします。」
こちらが販売者になると、落札者に代引きでの支払いを依頼されることも。
「代引きってどうすればいいの?」
購入者側にとってはとてもシンプルな決済方法ですが、自分で代引き発送するとなると話は別。分からないことが多くて、ちょっと戸惑ってしまいますよね。
そこで、個人で代引きを利用する方法や代金の受け取り方、代引きの注意点やメリット・デメリットなど、代引き発送の気になる『?』を徹底解説します。
一度押さえてしまえば簡単ですよ。しっかり把握して、上手に代引きを利用しましょう!
個人が代引きを利用する方法
代引きとは、運送会社が商品を購入者の元へ配達し、同時に商品の代金を預かって販売者に振り込むという仕組みの決済方法です。代引きを行っている主な運送会社には、日本郵政・ヤマト運輸・佐川急便などがあります。
- 日本郵政
- ヤマト運輸
- 佐川急便など
では、個人で上記3社に代引きを依頼する場合、それぞれどのような手続きが必要となるのでしょうか。
まずは、代引き発送をする際の利用方法を詳しくみていきましょう。
日本郵政『代金引換』の利用方法
個人でも手軽に代引きが利用できるのは、日本郵政の『代金引換サービス』です。事前の登録や届け出が一切不要なので、発送したい商品を持って郵便局へ行けば、その場ですぐに代引き発送ができますよ。
それでは、代金引換サービスの利用手順をみていきましょう。
- 梱包した郵便物・荷物を郵便窓口に持っていき、代金引換で発送したい旨を伝える。
- 手渡された『代金引換ラベル』に、必要事項を記入する。
⇒必要事項:差出人情報・受取人情報・受取人への請求金額・代金の振込先口座情報など - 郵便料金(基本送料)と代金引換手数料を支払う。
- 受取人の元へ荷物が配達され、受取人は差出人が指定した代金を支払う。
- 差出人が指定した口座に送金される。
⇒送金日は配達(受け取り)が完了してからおよそ1営業日後
郵便窓口で代金引換サービスを利用する際には、必ず差出人の本人確認ができるもの、さらに、代金の振込先となる銀行口座のカードや通帳などを持っていきましょう。
- 本人確認ができるもの
⇒免許証やパスポートなど - 銀行口座のカードや通帳
尚、代金引換サービスは、『定型郵便物・定形外郵便物』、『ゆうパック』、『ゆうメール』などに付けることのできるオプションサービスの一つです。
上記以外の郵便物や荷物には、代金引換サービスを付与できない場合があります。
オプションサービスの組み合わせについては、『日本郵政のホームページ』に詳しく記載されていますので、代金引換サービスを利用する前に一度確認してみてくださいね。
郵便局での代引き発送方法は、ラベル(送り状)に必要事項を書いて料金を支払うだけと、通常の荷物を差し出す場合とあまり変わりませんよね。
少しややこしいのは、代金引換サービスの利用条件と利用料金なんです。
郵便窓口で「・・・どういうこと?」と慌ててしまうことのないよう、続いての項目で利用条件と料金についてしっかり確認していきましょう。
代金引換の利用条件
代金引換サービスを利用する際の条件は次の通りです。
- 引換金額(受取人に請求する金額):200万円以下
- 引換金額が30万円を超える場合:一般書留(ゆうパックの場合はセキュリティサービス)の付与が必須
『一般書留』も『セキュリティサービス』も、郵便物や荷物の引き受けから配達までの送達過程が記録され、万が一、途中で壊れたり届かなかったりした場合には、差し出しの際に申し出た損害要償額の範囲内で、実損額を賠償してもらえるサービスのことです。
日本郵政の代金引換サービスを利用する場合、引換金額(受取人に請求する金額)は200万円まで。さらに、30万円を超える場合は、一般書留やセキュリティサービスでしっかり補償をつける必要があることを押さえておきましょう。
尚、引換金額が30万円以下の場合は普通郵便扱いとすることもできますし、補償が必要であれば一般書留、簡易書留(ゆうパックの場合は利用不可)を付けて送ることも可能ですよ。
代金引換の利用料金
代金引換サービスを利用する際に必要となる料金は次の通りです。
- 郵便料金
⇒郵便物や荷物の発送にかかる基本料金 - 代金引換料
⇒代金引換の利用手数料 - 一般書留料
⇒引換金額が30万円を超える郵便物に必須 - セキュリティサービス料
⇒引換金額が30万円を超えるゆうパックに必須 - 印紙代
⇒引換金額から消費税などを差し引いた金額が5万円以上の場合に必要となる - 送金料
⇒口座への送金にかかる手数料
金額の詳細を下記の表で確認していきましょう。
代金引換利用料金 | 支払い | |
---|---|---|
郵便料金 | 定形郵便物:82円・92円 定形外郵便物:120円~ ゆうパック:800円~ |
郵便窓口で支払う |
代金引換料 | 一律260円 | |
一般書留料 ※30万円を超える郵便物に必須 |
430円~ | |
セキュリティサービス料 ※30万円を超えるゆうパックに必須 |
370円 | |
印紙代 | 5万円未満:0円 5万円~100万円以下:200円 100万円超:400円 |
口座への送金時に差し引かれる |
送金料(銀行振込手数料)は、下記の表を参照してください。
送金先 | 送金料 | 支払い |
---|---|---|
ゆうちょ銀行 | 引換金額5万円未満:130円 | 口座への送金時に差し引かれる |
引換金額5万円以上:340円 | ||
上記以外の金融機関 | 引換金額5万円未満:216円 | |
引換金額5万円以上:432円 |
尚、送金日数は配達完了後およそ1営業日です。送金先にゆうちょ銀行を指定することで送金料を少し安く抑えることができますよ。
ヤマト運輸『宅急便コレクト』の利用方法
ヤマト運輸が提供する代引きサービスは『宅急便コレクト』です。
ただし、宅急便コレクトは、基本的に法人や個人事業主を対象としているサービスのため、利用するためには事前の契約が必要です。
また、利用開始までに、契約後早くても3週間程の時間がかかることも押さえておく必要があります。
- 宅急便コレクト:事前契約が必要
※法人・個人事業主向けのサービスのため - 利用開始:契約してから最短3週間
以上のことを踏まえた上で、宅急便コレクトの利用方法をみていきましょう。
- ヤマト運輸で『掛売(請求書払い)契約』の手続きをする。
⇒最寄りの営業所やドライバーの方に掛売契約をしたい旨を伝えるか、ヤマト運輸公式ホームページの『ご商談フォーム』から問い合わせてください。
※契約完了までに2週間~1ヶ月程度要します。 - 『ヤマトフィナンシャル公式ホームページ』から宅配便コレクトの新規申し込みをする。
※所定の審査があります。
所要時間は1~2営業日程度。 - 契約内容の確認と押印をして、宅配便コレクトのサービス開始。
※審査を通過すると、ヤマトフィナンシャル担当者の訪問があり、契約内容の確認をします。
所要時間は1~3営業日程度。
ヤマト運輸で代引きを利用するには、まず、ヤマト運輸で掛売契約、その後、ヤマトフィナンシャルで宅配便コレクトの申し込みをする、という2段階での手続きが必要となります。
また、宅急便コレクトは所定の審査をクリアしなければ利用できませんので注意してください。
宅配便コレクトの利用条件
宅配便コレクトの利用条件は次の通りです。
- 利用対象:法人・個人事業主
※審査の結果によっては利用できない場合もある。 - 引換金額:30万円以下
すでにお話した通り、宅急便コレクトは法人または個人事業主向けのサービスで、原則個人利用は不可とされています。
そのため、「ネットオークションをしていて、落札者の依頼により今回だけ代引き発送したい。」といったような個人利用の場合には、郵便局の『代金引換サービス』を利用するようにしましょう。
宅配便コレクトの利用料金
宅急便コレクトの代引き手数料も簡単に確認しておきましょう。利用する際の参考にしてくださいね。
代金引換額 | 1件あたりの手数料(税別) |
---|---|
~9,999円 | 300円 |
~29,999円 | 400円 |
~99,999円 | 600円 |
~30万円 | 1,000円 |
尚、上記の手数料以外に、運賃・口座へ送金する際の振込手数料・印紙代(1件あたりの引換金額が税抜50,000円以上から必要)がかかります。
ヤマト運輸の宅急便の送り方は『クロネコヤマト宅急便の送り方|サイズごとの料金や割引を知っておこう!』の記事で詳しく解説しています。
佐川急便『e-コレクト』の利用方法
佐川急便が提供する代引きサービスは『e-コレクト』です。こちらもヤマト運輸の宅配便コレクト同様、基本的には法人・個人事業主向けのサービスで、利用するためには事前の契約が必要となります。また、契約には所定の審査などがあり、利用開始できるまでに、最短でも3週間ほどの時間がかかります。
- e-コレクト:事前契約が必要
※法人・個人事業主向けのサービスのため - 利用開始:契約してから最短3週間
以上のことを踏まえた上で、e-コレクトの利用方法をみていきましょう。
- 『佐川フィナンシャル公式ホームページ』に記載の必要書類を準備し、『e-コレクトお申込み方法』に従ってWEBから新規申し込み、及び書類の提出をする。
※佐川急便との輸送契約がない場合は、同時に契約手続きが必要となります。
佐川急便担当者の案内に従ってください。 - 佐川フィナンシャルによる審査と登録作業が行われる。
⇒所要時間は、佐川急便営業所でお客様番号を登録後、3週間程度です。 - セールスドライバーからe-コレクト専用送り状が届き次第、利用開始。
佐川急便で代引きを利用するには、佐川急便と佐川フィナンシャルにて、それぞれ輸送契約と代引きサービスの契約を結ぶことが必要となります。
また、e-コレクトは、所定の審査をクリアしなければ利用できませんので注意してください。
e-コレクトの利用条件
e-コレクトの利用条件は次の通りです。
- 利用対象:法人・個人事業主
※審査の結果によっては利用できない場合もある。 - 引換金額:500万円以下
※損害賠償限度額は30万円
ヤマト運輸の宅急便コレクト同様、e-コレクトも法人または個人事業主向けのサービスです。
そのため、「オークションで売れた商品を今回だけ代引き発送したい。」といったような個人利用の場合には、郵便局の『代金引換サービス』を利用するようにしましょう。
e-コレクトの利用料金
e-コレクトの代引き手数料も簡単に確認しておきましょう。
代金引換額 | 1件あたりの手数料(税別) |
---|---|
~1万円 | 300円 |
~3万円 | 400円 |
~10万円 | 600円 |
~30万円 | 1,000円 |
~50万円 | 2,000円 |
~60万円 | 6,000円 |
60万円超え | 10万円増すごとに+1,000円 |
尚、上記の代引き手数料以外に、運賃・口座へ送金する際の振込手数料・印紙代(1件あたりの引換金額が税抜50,000円以上から必要)がかかります。
詳細は、佐川フィナンシャル公式ホームページの『e-コレクト各種手数料一覧』をご確認ください。
個人が代引きを利用した際の代金の受け取り方
代引きを利用して発送された郵便物や荷物が受取人の元に配達されると、受取人は品物を確認して配達員に代金を支払います。
そして、運送会社によって銀行口座へ振り込まれることによって、差出人は代金を受け取ります。
差出人にとっては、この代金の受け取りが最も重要なことですよね。
そこで、個人が代引きを利用した際の代金の受け取り方をより詳しく確認していきましょう。
上記でみてきた3社の運送会社(日本郵政・ヤマト運輸・佐川急便)ごとにご説明していきますね。
日本郵政での代金受け取り方法
まずは、日本郵政での代金の受け取り方をみていきましょう。
- 郵便物・荷物と引き換えに配達員が受取人から代金を預かる。
- 差出人が指定した口座に送金される。
銀行口座に代金が振り込まれる目安は、配達が完了してから1営業日程度です。送金が確認出来たら、代引き取引の完了ですよ。
送金にかかる料金
すでにお話した通り、送金には手数料がかかります。日本郵政の代金引換サービスを利用した場合にかかる送金手数料を、ここでもう一度確認しておきましょう。
送金先 | 送金料 | 支払い |
---|---|---|
ゆうちょ銀行 | 引換金額5万円未満:130円 | 口座への送金時に差し引かれる |
引換金額5万円以上:340円 | ||
上記以外の金融機関 | 引換金額5万円未満:216円 | |
引換金額5万円以上:432円 |
日本郵政を利用するなら、ゆうちょ銀行が断然お得!引換金額によっては、1回につき200円以上も安く抑えることができますよ。塵も積もれば山となります。
「たまに代引き発送をするけれど、ゆうちょ銀行は持っていない。」そんな場合は、ゆうちょ銀行を開設してみてはいかがでしょうか。
ヤマト運輸での代金受け取り方法
続いては、ヤマト運輸を利用した際の代金の受け取り方をみていきましょう。基本的な流れは日本郵政と変わりません。
- 郵便物・荷物と引き換えに配達員が受取人から代金を預かる。
- 差出人が指定した口座に送金される。
代金の入金日は下記の3つのサイクルから選択できます。
入金タイプ | 締め日 | 入金日 |
---|---|---|
5日払い(週払い) | 毎週金曜日 | 毎週水曜日 |
5・10日払い | 月2~6回 | 締め日の5日後 |
月払い | 月1回 | 締め日の8日後 |
ヤマトフィナンシャルが提供している入金管理システム『お客様管理画面』で入金の確認が出来たら、代引き取引の完了です。
佐川急便での代金受け取り方法
最後に、佐川急便でを利用した際の代金の受け取り方をみていきましょう。こちらも、日本郵政・ヤマト運輸同様、基本的な流れは同じです。
- 郵便物・荷物と引き換えに配達員が受取人から代金を預かる。
- 差出人が指定した口座に送金される。
代金は次のサイクルに従って入金されます。
送金先 | 集金業務処理 | 入金日 |
---|---|---|
ゆうちょ銀行 | 火~翌週月までに完了分 | 金曜日 |
上記以外の金融機関 | 火~水までに完了分 | 翌週月曜日 |
木~金までに完了分 | 翌週水曜日 | |
土~翌週月までに完了分 | 金曜日 |
基本的に、ゆうちょ銀行は週に1回、それ以外の金融機関は週に3回入金されます。入金の確認ができたら、代引き取引の完了ですよ。
代引についてもっと知っておきたい方は『代引きとは?代金引換と着払いの違いを解説|代引きの送り方を知っておこう!』の記事も合わせて参考にしてみてください。
個人が代引きを利用するメリット・デメリット
ところで、様々な決済方法がある中で、代引きを利用するメリットって何でしょう。また、代引きにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
せっかく代引きを利用するなら、良い面・悪い面の両方をしっかり把握しておきたいですよね。
そこでここからは、個人が代引きを利用するメリットとデメリットをご紹介していきます。
代引きのメリット
まずは、代引きのメリットからみていきましょう。代引きを利用すると、次のようなメリットがありますよ。
- 代金の未収リスクを回避できる
- 購入者層が広がる可能性がある
- 入金後に商品が届かないトラブルを回避できる
それでは、一つずつ詳しくご説明します。
代金の未収リスクを回避できる
せっかく買ってくれた方を疑いたくはないですが、ネットオークションなどで商品を発送する際には、購入者に商品を持ち逃げされてしまうリスクがありますよね。
代引きは、運送会社が商品を届けると同時に代金をしっかりと徴収してくれるので、そんな代金の未収リスクを防ぐことができます。
購入者層が広がる可能性がある
クレジットカード決済は、インターネットショッピングの主流になっています。
しかし、中には、ネットでクレジットカードを使うことに抵抗のある方や、そもそもクレジットカードを所有していない方も多くいますよね。代引きは、そんな方の決済方法の一つとして重宝されています。
総務省の発表する『平成27 年通信利用動向調査の結果』に記載の通り、インターネットで購入する際の購入者の決済方法は、クレジットカード決済が69.2%とダントツ。
次いで、代引きが39.0%を占めており、ニーズの高い決済方法であることが伺えます。
そのため、代引き発送を可とすることで、購入者層が広がる可能性があるのです。
入金後に商品が届かないトラブルを回避できる
これは、購入者側が代引きを利用するメリットです。購入者にとっては、入金後に商品が届かないかもしれないというリスクがありますよね。
大手のネットショッピングサイトを利用したのならまだ安心感がありますが、個人間でのやり取りとなると、少々不安を感じることも。
しかし、商品がしっかり手元に届いたのを確認してから代金を支払える代引きなら、そのようなトラブルを回避できます。購入者にとっては、とても安心できる決済方法です。
代引きのデメリット
続いて、代引きのデメリットをみていきましょう。代引き決済には、次のようなデメリットがあるんです。
- 受け取りを拒否されるリスクがある
- 手数料がかかる
- 現金の準備が必要
それでは、これらのデメリットについても詳しくご説明します。
受け取りを拒否されるリスクがある
商品を代引きで送った場合、購入者に受け取り拒否されてしまうリスクがあります。受け取り拒否された場合、商品は差出人に返送され、往復分の送料・代引き手数料分が損失となってしまうのです。
- 往復分の送料
- 代引き手数料
後払いとなる代引きを利用する際は、相手が信用できる方かどうかをしっかり見極めることが重要です。
手数料がかかる
これは、基本的に購入者側のデメリットです。代引きの場合、商品の代金とは別に送料と代引き手数料を負担しなければなりません。商品が確実に届けられる安心感はありますが、その分、余計にお金がかかってしまうのです。
また、これらの手数料を売る側が負担することも可能ですが、その場合も販売コストが増えて、デメリットとなってしまいます。
現金の準備が必要
こちらも購入者側のデメリットです。利用する運送会社によっては、引換金の支払い方法が現金のみとされています。その場合、購入者は商品が届く前に現金の準備をしておかなければなりません。
代引きでは着払いが利用できませんが、
メルカリやラクマは代引きが利用不可!
「早速、代引きで発送しよう!」
代引きの利用方法や、メリット・デメリットを把握した上で、早速代引きを使ってみようと思ったあなた!!ちょっと待ってください。
使っているフリマアプリなどによっては、代引きでの取引が禁止されている場合があるんですよ。
例えば、次のフリマアプリが代引きでの取引を禁止しています。
- メルカリ
- ラクマ
- ココナラなど
これらのフリマアプリでは、トラブル防止のため、基本的には購入者から商品の代金を預り、取引完了後、預かっていた代金を出品者に支払うというシステムになっています。
そのため、アプリ内の決済方法として定められていない代引きを利用することは禁止行為となってしまうのです。
メルカリの公式ホームページでは、『禁止されている行為』の一つとして、代金引換(代引き)がしっかりと明記されていますよ。
代引きが可能かどうか、お使いのフリマアプリ、オークションサイトの利用規約を事前にしっかり確認しておくようにしましょう。
代引きQ&A
代引きについて、少しずつ理解が深まってきたのではないでしょうか。とはいえ、まだまだ疑問が残っていませんか?
そこでここからは、そんな代引きの『?』をスッキリ解決していきましょう。
下記に、代引きのよくある質問事項をまとめてみました。一問一答形式で回答していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
代引きはコンビニで受け取れる?
基本的に、代引きをコンビニで受け取ることはできません。
Amazonや楽天で購入する場合はコンビニ受け取りを利用できるケースもありますが、個人でのやり取りの場合は、ご自宅での受け取りのみになります。
代引きは着払いで送れる?
着払いで代引き発送することはできません。差出人がいったんは送料を負担する必要があります。
もし、送料・代引き手数料・送金手数料などを相手持ちにしたい場合は、引換金額を決める際、商品代金に送料・代引き手数料・送金手数料をそれぞれ加えた額を設定するという方法があります。
代引きは匿名でできる?
匿名で代引きを利用することはできません。
必ずラベル(送り状)に差出人と受取人の住所・氏名を明記する必要があります。
代引きの代金の支払い方法は?
代引きの代金支払い方法については、運送会社ごとに詳しくみていきましょう。
まず、日本郵政の代金引換を利用した場合の支払い方法は、現金のみの取り扱いとなります。『よくあるご質問』に記載の通り、クレジットカードは使用できませんので、つり銭のないように現金を準備しておきましょう。
- 日本郵政:現金のみ
続いて、ヤマト運輸を利用した場合、代金の支払い方法は現金・クレジットカード払い・電子マネー払い・郵便局/コンビニ払いの4つのうち選ぶことができます。
- ヤマト運輸:現金以外もOK
⇒現金・クレジットカード払い・電子マネー払い・郵便局/コンビニ払い
佐川急便を利用した場合も、現金・クレジットカード払い・電子マネー払い・デビットカード払いの4つのうちから支払い方法を選択することができますよ。
- 佐川急便:現金以外もOK
⇒現金・クレジットカード払い・電子マネー払い・デビットカード払い
このように、代引きの代金の支払い方法は運送会社によって異なります。日本郵政では現金のみの支払い。ヤマト運輸や佐川急便では現金の他、クレジットカードや電子マネーなど、ご都合に合わせて支払い方法を選択できます。
身に覚えのない代引きは拒否しよう!
『送り付け商法』、『代引き詐欺』という言葉を耳にしたことはありますか?
買った覚えのない商品が急に送られてきて高額な代金を請求される、という悪質な詐欺が多発しているんですよ。送り付けてくる商品のジャンルも、海産物、健康食品、サプリメント、DVDなどと様々です。
- 海産物
- 健康食品
- サプリメント
- DVDなど
『警視庁』や『県消費生活センター』などでも注意喚起されています。このような詐欺を回避するため、最後に、代引き詐欺に遭ってしまった場合の対処法をしっかりと把握しておきましょう。
身に覚えのない商品が届いたときは受け取り拒否!
身に覚えのない商品が代引きで届いたら、まず送り状を確認しましょう。送り主や商品名に心当たりがなければ、受け取り拒否の対応をしてください。
『日本郵政の公式ホームページ』でも、心当たりのない代金引換郵便物は受け取り拒否するよう明記されています。
一度商品を受け取り代金を支払ってしまうと、運送会社では返品・返金に応じることができません。不審な場合は、必ず受け取り拒否をしましょう。
中には、詐欺業者が運送会社を装って代引きの商品を届けに来るケースもあります。聞いたことのない業者により不審な荷物が届けられた場合も、きっぱりと受け取りを拒否し、お住まいの自治体の『消費生活センター』や警察に相談してください。
勧誘電話で契約してしまったら8日以内にクーリングオフ!
- 詐欺業者「カニは好きですか?」
- あなた「好きです。」
突然不審な電話がかかってきて、上記のやり取りをしただけでカニが代引きで送られてくる、といった『代引き詐欺』も発生しています。
承諾していないのに一方的に商品が送られてきた場合、支払いの義務は一切なく、受け取る必要もありません。このような場合も、断固として受け取り拒否をしてください。
また、電話勧誘を受けて思わず契約してしまった場合も、8日以内であれば『クーリング・オフ』が可能です。早めに『消費生活センター』などに相談するようにしましょう。
まとめ
「落札者に依頼されたため、今回だけ代引き発送したい。」
個人で代引きを利用するなら、まず郵便局の代金引換サービスがオススメです。事前の契約が必要ないので、手軽ですぐに代引き発送ができますよ。
また、個人事業主として代引きを頻繁に利用するなら、ヤマト運輸の宅急便コレクトや、佐川急便のe-コレクトも検討してみてはいかがでしょうか。
商品代金の未収リスクや、入金後に商品が届かないなど、個人間でのやり取りには何かと不安が生じるものですよね。
代引きは、そんなトラブルを回避できる決済方法の一つです。メリットとデメリットをしっかり把握して、上手に活用していきましょう!
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