テレビショッピングやネットショッピングなどで商品を購入する際に、支払い方法に代引きを選択することが可能な場合が多いですが、代引きとはどのような仕組みなのかあまり分からない方も多いのではないでしょうか?
また、代引きと着払いの違いも非常にややこしいですね。
実は、代引きと着払いには決定的な違いがあるのです。そこで、代引きとはどのような支払い方法なのか詳しく解説するとともに、着払いとの違い、代引きの送り方までわかりやすく説明していきます。
この機会にしっかりと、それぞれの支払い方法を理解して、安心してショッピングを楽しみましょう。
代引とは?
代引きはそれほど複雑な支払い方法ではありません。まずは、代引きがどのようなものなのか理解しておきましょう。
代引きのポイントは以下の通りとなります。
- 商品が購入者に届く段階で商品代金を支払う
- 販売者は商品代金の回収を配送業者に依頼
- 購入者に商品が届くまで販売者は商品代金が回収できない
Wikipedia(ウィキペディア)では、以下のように書かれています。
代金引換は、荷物の輸送とその代価の徴収を同時に行うサービスで、指定された場所へ荷物を運ぶと共にその代価を相手から預かる。
「代価の受け取りに引き換える」という形で荷物を受取人に渡すというものだが、受取人が商品の品質に不満を抱いたり注文した覚えが無いなどで支払いを拒否した場合はそのまま荷物を差出人に送り返す。
(引用元・Wikipedia(ウィキペディア))
これではちょっと難しいので簡単に解説すると、代引きとは商品の代金と送料を、購入者に荷物が届いた段階で支払ってもらう『後払い』の支払い方法です。
代引きの販売者側のメリット
販売者にとっての代引きのメリットは、商品を配送する前に商品代金を支払ってもらう必要がないので、注文が入ったらすぐに送れることです。
販売者の代引きのメリットをまとめると以下のようになります。
- 商品代金の回収は配送業者任せ
- 商品代金の入金管理が不要
代引きは便利なシステムです。オークションなどで商品を販売する際に、購入者に商品さえ送ってしまえば、送料と商品代金は配送業者が回収してくれます。(代引き手数料は購入者負担)
通常のネットでの商品販売では、銀行振込やクレジットカードなどで購入者が商品代金を支払いますが、購入者がすぐに支払ってくれるとは限りません。購入者に悪気がなくても口座番号の入力ミスなどでなかなか支払われないこともあります。
商品は購入手続きに入っているわけですから、他の人に売ることもできずに在庫を抱えて商品代金の入金を待つということになりますが、代引きだと販売者は商品を送ってしまえば作業が終わるためストレスがありません。
代引きの販売者側のデメリット
販売者側の代引きのデメリットは、購入者が商品の受け取りを拒否して商品代金が回収できないことなどです。
代引きのデメリットをまとめると以下のようになります。
- 代引き手数料が発生
- 受け取り拒否されると代金が回収できない
- 受け取り拒否で手数料などを負担するリスク
代引き手数料という、運送会社に支払う手数料が発生します。これは、購入者側が負担しますが、結果的に購入者が支払う金額が高くなってしまうので、商品が売れにくくなってしまうのがデメリットです。
そして、商品の受け取りを拒否されると商品代金を回収できないというリスクもあります。
購入者が商品の受け取りを拒否し続けると、商品は最終的に自分のところに戻ってきますが、その際に往復分の送料と代引き手数料を運送会社から請求されてしまう場合があるのもデメリットでしょう。(※販売サイトで対応が異なる場合あり)
代引きの購入者側のメリット
購入者にとっても代引きでの支払いは、以下のようなメリットがあります。
- 商品代金を前払いする必要なし
- カードがなくても手軽に購入できる
ネットオークションなどでは、商品代金を前払いしても実際には送られてこないという詐欺もありますね。しかし、代引きであれば品物と代金の交換になるので、確実に商品を受け取ることができるのです。
他にも、クレジットカードを持っていない方が商品を購入する際に、銀行振込やコンビニ支払いだと、わざわざ銀行やコンビニまでいって代金を支払う必要があります。
しかし、代引きだと自宅に商品が来る際に代金を支払えばいいので、手軽に購入できるというメリットがあるのです。
代引きの購入者側のデメリット
購入者側の代引きのデメリットは、代引き手数料がかかることなどです。
購入者の代引きのデメリットをまとめると以下のようになります。
- 代引き手数料を負担
- 支払い金額を用意する必要がある
- 受け取りの際に家にいなければいけない
購入者は代引き手数料の負担となるので、支払い総額が多くなるのがデメリットです。また、商品が配送された時に代金を支払うため、現金をあらかじめ用意しておく必要があります。高額の商品になると用意しておく現金も多くなるでしょう。
配達業者に料金を支払うので宅配ボックスなどに入れておいてもらうことができません。商品を受け取る際には家にいる必要があるのも、デメリットでしょう。
代引きと着払いの違い
代引きと着払いの違いは、商品代金と送料を運送会社が回収代行するか、送料だけを回収するかになります。
代引きと着払いで運送会社に回収してもらう料金は以下の通りです。
- 代引き:商品代金+送料(+代引き手数料)
- 着払い:送料
着払いは送料のみを運送会社が販売者に変わって回収します。送料のみを購入者が負担するので、商品代金は、銀行振込やクレジットカードなど、事前に違う方法で購入者は支払う必要があるのです。
一方、代引きの場合は、商品代金+送料、さらに代引き手数料を商品受け取り時に購入者が配送業者に支払います。
着払いで送る際には購入者に確認しておこう
商品をネットで販売する際には、主に以下の3つの支払い方法があります。
- 代引き
- 着払い
- 送料込み
代引きの場合は、購入者も商品受け取り時に料金を支払うので分かりやすいですが、間違えやすいのは着払いと送料込みです。送料込みとは、販売する側が送料も負担する支払い方法で、フリマアプリやオークションサイトで多い支払い方法となっています。
着払いで出品しても、購入者が勘違いして送料込みだと思ってしまうケースもあるため、着払いで販売する場合には、しっかり販売ページに明記するか、配送する前に購入者に確認しておいた方がいいでしょう。
ネットショッピングの代引きを利用する方法
それでは、実際にネットショッピングの代引きを利用する方法を解説していきたいと思います。その前に、大手ネットショッピングとフリマアプリの代引き対応状況を確認しておきましょう。
代引きの対応状況は以下の通りです。
- Amazon:◯
- 楽天市場:◯
- Yahoo!ショッピング:◯
- ヤフオク:×
- メルカリ:×
- ラクマ:×
ヤフオク、メルカリ、ラクマは代引きに対応していないので、支払い方法として選ぶことができません。ここでは、それ以外のネットショッピングサイトの代引きを利用する方法を解説していきます。
Amazonの代引き利用方法
Amazonの商品で代引きを利用するには、支払い方法で代引きを選択しましょう。
しかし、Amazonには、代引きを利用できない商品もあるので注意して下さい。
Amazonで、代引きで支払えない商品/場合は以下の通りです。
- 一部のマーケットプレイスの出品者の商品
- 当日お急ぎ便を利用
- 30万円を超える商品
- ほしいものリストからの注文
- Amazonフレッシュ
- Amazonギフト券
- デジタルコンテンツ(Kindle本など)
一部のマーケットプレイスで出品されている商品は代引きに対応していません。Amazonフレッシュとは、Amazonが販売する生鮮食品のことです。
他にも30万円を超える商品や、当日お急ぎ便を利用した場合には代引きを利用できないので注意しましょう。
また、ごく一部ですが、代引きでの配送に対応していない地域もあります。では実際に、Amazonの代引きを利用する手順を解説していきましょう。
Amazonの代引きで商品を購入する
Amazonで、代引きで商品を購入する手順は以下の通りです。
- 好きな商品を(代引き可能な商品)を選びカートに入れる
- 『レジに進む』ボタンを押す
- 注文内容を確認する画面で、支払い方法を変更し『代金引換』を選ぶ
- 支払いを確定する
- 商品が届く際に代引き料金を支払う
特に難しいことはありませんが、注文を確定する前に支払い方法が『代金引換』になっているかしっかり確認しておきましょう。そして、注意すべき点もあります
Amazonの代引きで注文する際の注意点は以下の通りです。
- 代引き手数料がかかる
- クレジットカードとの併用はできない
- 電話番号は確実に出られるものを登録
- 受け取れなかった場合キャンセル扱いとなる
Amazonから代引きで商品を購入した場合、発送ごとに代引手数料300円(税抜)がかかります。商品を受け取る際には代引き手数料分も現金を用意しておきましょう。クレジットカード払いとの併用はできません。
どうしても現金をピッタリ用意できなかった場合でも、配送業者がお釣りを用意してくれているので心配いりません。
配送業者が商品を自宅に配送する際に確認の電話を入れるため、電話番号は確実に出られる番号を登録しておきましょう。
そして、万が一不在で受け取れなかった場合は、一定期間配送業者が保管しますが、その期間が過ぎるとAmazonに返送されキャンセル扱いになってしまいます。
配送業者の保存期間は以下の通りです。
- 通常配送:1週間
- 時間指定:2日間
上記の期間内に、不在票にかかれている番号に連絡し、再配達してもらわないとキャンセルとなってしまいます。特に時間指定便の場合は2日間と短いので、すぐに配送業者に連絡しましょう。
Amazonギフト券との併用も可能
Amazonから代引きで商品を購入する際に、Amazonギフト券で支払うこともできます。
全額を支払うことも一部を支払うことも可能です。しかし、Amazonギフト券での支払いや併用は、注文時に指定しておく必要があります。
注文後の変更はできません。代引きの支払いをAmazonギフト券と併用する場合は、支払い総額からAmazonギフト券の金額を引いた額が、商品受取時に請求されます。
楽天市場の代引き利用方法
楽天市場ではショップによって代引き手数料異なるため、事前に確認することが大切です。楽天が直接販売する『楽天24』では、代引き手数料は300円(税抜)ですが、他のショップで商品を購入する際には手数料が異なることがあります。
また、全てのショップが代引きに対応しているわけではありませんので、あらかじめ確認してから購入手続きに入りましょう。
楽天市場で、代引きで商品を購入する手順は以下の通りです。
- 欲しい商品を選び『かごに追加』、または、『ご購入手続きへ』ボタンを押す
- 注文の確認画面で、『お支払い方法』を変更し『代金引換』にする
- 『注文を確定する』ボタンを押す
- 商品が届いたら、料金を支払う
商品が届く際に支払う現金をピッタリ用意できなくても、配送業者がお釣りを用意しているので大丈夫です。
楽天市場の代引きで注意すること
楽天市場で代引きを利用する場合には、支払い時にポイントと併用できないなどの注意点があります。
楽天市場で代引きを利用する際に、注意すべき点は以下の点です。
- 代引き手数料がショップによって異なる
- 受け取れなかった場合キャンセル扱いとなる
- 電話番号は確実に出られる番号を登録
- ポイント/カード払いとの併用はできない
各ショップによって、代引き手数料が異なるため事前にしっかりと確認しておきましょう。また、商品が届いた際に不在で受け取れなかった場合は、不在票の電話番号に連絡し再配達を依頼して下さい。
運送会社には、荷物を保管する期間が決まっており、その期間を過ぎると販売主に返送されてキャンセル扱いになってしまいます。
キャンセル扱いになると、販売主から往復分の送料や代引き手数料を請求される場合があるため注意しましょう。
各運送会社の荷物保管期間は以下の通りです。
- 日本郵便:1週間
- 佐川急便:1週間
- ヤマト運輸:1週間
(※日付指定便でも変わらず)
不在などで荷物を受け取れなかった場合は、1週間以内に再配達してもらうようにして下さい。
そして、代引きの支払いではクレジットカード、楽天スーパーポイントとの併用ができない点も覚えておきましょう。
Yahoo!ショッピングの代引き利用方法
Yahoo!ショッピングでもショップごとに代引き手数料が異なり、全てのショップが代引きに対応しているわけではないため、事前に確認してから購入手続きに入りましょう。
Yahoo!ショッピングで、代引きで商品を購入する手順は以下の通りです。
- 欲しい商品を選び『商品をカートに入れる』ボタンを押す
- 注文確認画面で『支払い方法』を『商品代引』に変更
- 『ご注文を確定する』ボタンを押す
- 商品が届いたら代金を支払う
Yahoo!ショッピングでは代引きでもポイントが併用できるため、2の注文確認画面でポイントがある場合は、支払いに使うことができます。また、商品が届く際に支払う現金をピッタリ用意できなくても、配送業者がお釣りを用意しているので大丈夫です。
Yahoo!の代引きで注意すること
Yahoo!ショッピングで代引きを利用する場合には、各ショップによって代引き手数料が異なるなど注意すべきがあります
Yahoo!ショッピングで代引きを利用する際に、注意すべき点は以下の点です。
- 代引き手数料がショップによって異なる
- 受け取れなかった場合キャンセル扱いとなる
- 電話番号は確実に出られる番号を登録
Yahoo!ショッピングでは、代引き手数料がショップによって異なります。また、受け取れなかった場合にはキャンセル扱いになってしまい、代引き手数料と往復分の送料を請求される場合があるため注意しましょう。
各運送会社の荷物保管期間は以下の通りです。
- 日本郵便:1週間
- 佐川急便:1週間
- ヤマト運輸:1週間
(※日付指定便でも変わらず)
不在などで商品を受け取れなかった場合は、1週間以内に再配達してもらうようにして下さい。
代引きで郵便物・宅急便を送る方法
これから、オークションサイトなどで出品したいと考えていて、代引きで郵便物や宅急便を送りたいと思っている方もいるでしょう。しかし、代引きでの発送は各運送会社によって対応が異なるので注意が必要です。
個人で送る場合には、郵便局が一番手軽でしょう。ヤマト運輸は個人事業主や法人しか代引きでの配送をしていませんし、佐川急便には審査があります。
そこで、まずは一番簡単に送れる郵便局から代引きで送る方法を解説していきましょう。
郵便局から代引きで送る方法
郵便局から代引きで荷物を送る際には、代金引換ラベルか代金引換ゆうパックラベルを荷物に貼り付けて持っていきましょう。
郵便局に持っていくものは以下の通りです。
- 送る荷物
- 本人確認書類(免許証、保険証など)
- 口座が確認できるもの(通帳など)
- 代金引換ラベルまたは、代金引換ゆうパックラベル
ゆうメールなどの小型の郵便物には、代金引換ラベル、ゆうパックには代金引換ゆうパックラベルを貼ることになります。
代金引換ラベル、代金引換ゆうパックラベルには、住所、氏名、宛先などの他に、振込先の口座を記入しましょう。
郵便局で代引きを利用する際の、注意点をまとめると以下のようになります。
- 代金引換料が260円(一律)かかる
- 引換金額が200万円以下まで
- 引換金額が30万円を超える場合、補償をつける必要がある
- 引換金額が5万円を超える場合、印紙代がかかる
引換金額(受取人の支払い総額)が200万以下のものしか送れないので注意しましょう。
引換金額が30万円を超える場合には、セキュリティーサービスという商品が破損した際の補償をつけることが必要です。
そして、引換金額が大きくなると、それだけ手数料が多くなります。それでは、どのくらい手数料がかかるのか解説していきましょう。
ゆうメールの着払いの送り方については『ゆうメールを着払いで送る方法を解説|着払い時の送料や注意点も合わせて紹介』の記事で詳しく紹介しています。

郵便局から代引きで送る際の手数料
郵便局から代引きで送る際には、引換金額によって手数料が変わります。
簡単に手数料をまとめると以下の通りです。
手数料 | |
---|---|
代金引換料 | 260円 |
セキュリティーサービス(30万円を超える場合) | 370円 |
印紙代(5万円を超える場合) | 200円 |
印紙代(100万円を超える場合) | 400円 |
受け取り主が商品を受け取り、代金を支払った後に、約1営業日後に代金が指定した口座に振り込まれますが、その際にも以下の送金手数料がかかります。
送金手数料 | |
---|---|
ゆうちょ銀行(5万円以下) | 130円 |
ゆうちょ銀行(5万円以上) | 340円 |
他の金融機関(5万円以下) | 216円 |
他の金融機関(5万円以上) | 432円 |
代金の振込口座はゆうちょ銀行の方が、他の金融機関より送金手数料が安くなっています。もちろん、この他に送料もかかりますから、代引きを利用する際は上記の手数料も考慮して送りましょう。
佐川急便から代引きで送る方法
佐川急便から代引きで送る際には、まず審査を受ける必要があります。佐川急便の代引きサービス(e-コレクト)は、以下の支払い方法も受取る人が選ぶことができる点で便利です。
- 現金
- クレジットカード
- 電子マネー
- デビットカード
しかし、個人で利用するには以下の書類を提出して、審査に合格しなければいけません。
- 住民票のコピー(個人番号の記載なし)
- 運転免許証のコピー
- 住民基本台帳カードのコピー(写真付き)
個人で利用できる場合もありますが、ある程度継続して取引をする場合に、審査に受かりやすいようです。
今後本格的に代引きでネットオークションなどに出品したいと考えている方は、チャレンジしてみてもいいでしょう。
ヤマト運輸から代引きで送る方法
ヤマト運輸は、個人での代引き利用を扱っておらず、すでに店舗として運用している場合のみ(販売業者としての登録が必要)しか利用できません。
ですから、個人で代引きを利用する際には、郵便局か佐川急便を利用しましょう。
ヤマト運輸の宅急便を送る方法は『クロネコヤマト宅急便の送り方|サイズごとの料金や割引を知っておこう!』の記事て詳しく解説しています。
まとめ
代引きとは送料と商品代金を、受け取り主に支払ってもらう配送方法で、代引き手数料がかかります。(代引き手数料は受け取り主負担)
代引きで商品を購入して、万が一不在などで受け取れなかった場合は、1週間以内に配送業社に連絡して再配達してもらわないと、キャンセル扱いとなってしまうため早めに再配達してもらいましょう。
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